「家を建てる」には様々な問題があって当然なのです。

私たちの仕事は、およそ殆どの方が人生で最も大きなお買い物である商品の一つを扱っている訳で、当然ながら完成し、ご入居いただくまでには多くのクリアしなければいけない問題があります。

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一見すると通路です。実際にも通路として使われています。この奥には2件の家が建っていました。そのうち1件は取り壊されてますがもう1件は今もあります。

さて、この通路は「建築基準法」においての道路ではありません。よって原則的に建築はできません。なぜ家が建っていたか?それは基準法が施行されたのが昭和25年5月24日だからです。

建築基準法は国民の生命・健康や財産などを保護するために施行されていますので建築できるかどうか?はこれらを満たすかどうか、によります。基準法上の道路でないと建てられない最も大きな理由は「火事」などの災害です。消防活動もできないような場所に人の住む家の建築を認める訳にはいかないのです。

つまりは、法律が施行される以前はこういったことが関係なかったので建てられるところ住めるところに家を建てていたのですから法施行後に建替できなくなるような家が多く出てくるのは当然なのです。特に京都市内などは非常に多く、耐震性の観点から今後大きな問題になってくるかも・・です。

では、上記の写真のような例はやはり建築はムリなのか?・・その問題をどう解決するか?キーワードは「法の概念から考える」と言えるのではないか?と思います。法律ならば国民の、私たちからすればお客様の生命や健康、財産を守れるかどうか?そして法の公平性・・誰かが一方的に利益を享受しない、一方的に不利益を被らない・・。

これらの概念を間違えなければ問題は解決すると思います。この場合の解決する、は「建築可能になる」だけでなく結果やはり建築不可能でも心情的にスッキリする、という意味も含まれます。

私どもの仕事は携わった方全員に契約していただけるなんて有り得ません。ただし、相談を受けた方全員にスッキリしていただく事は可能です。そのために、より知識を豊富にするため勉強勉強!の毎日・・なのです。